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ハロウィンは本当はどんなイベントだったの??

10月と言えばハロウィンですね。いつもの店がハロウィンの飾りつけがされていたり、家にハロウィングッズを飾っていると、ワクワクされる方も多いのではないでしょうか?ハロウィン限定のカフェメニューや、コンビニのスイーツを楽しみの一つですよね。私は先日、ハロウィン限定のパンケーキを食べました。美味しかったです。

今回は、秋の一大イベントとして定着しているハロウィンの由来について、お届けしたいと思います。

ハロウィンはお盆?新年?

ハロウィンはキリスト教のお祭りだと、思っていらっしゃる方も少なくないと思うのですが、残念ながら違います。確かに影響は受けているのですが、ハロウィンは元々ケルト民族のお祭りでした。ケルト暦の11月1日は新年にあたり、その前夜であるハロウィンは「大晦日」でした。冬の始まりである11月は、こらからの長い冬の準備を始めなければなりません。

11月は別名「屠殺の月」と呼ばれ、家畜を殺し、塩蔵や薫製をして、保存食として蓄えていました。ヨーロッパの農耕民族は、収穫祭に沸いた秋の終わりを実感したことでしょう。

さらに、ケルト暦の「大晦日」は祖霊が家に帰ってくる日です。家々にロウソクの火を灯し死者の霊を迎えたと言われています。日本のお盆と同じですね。また、この時期に焚く火には特別な意味がありました。家に戻ってくる祖霊が迷わない様にするだけでなく、‘霊魂を暖める火’、‘死者の魂を救い悪霊をはらう「浄化の火」’でもありました。

古代ケルトでは、新年とお盆が同時にきていたというわけです・・・。

またハロウィンは、あの世とこの世の境目が曖昧になり、魔女や悪霊たちが自由に外を歩きまわる日でもありました。祖霊と一緒に出て来てしまった悪霊などが、人々を怖がらせたり、いたずらしないように、魔除け対策で仮装をしたのが、現在のハロウィンの仮装へと発展したと言われています。

定番のセリフ「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれなきゃ悪さをするぞ)も、巡礼に施しをすると天国に行けるという信仰、また、祖霊への供物を頂いてまわった習慣を、現在に残しているのです。

ハロウィンとドルイド教

ケルト民族は巨石信仰、樹木や自然を信仰の対象とした自然崇拝で独特な価値観を持った民族だったそうです。そんな彼らが信仰していたのが、「ドルイド教」です。その歴史は古く、紀元前200年前頃と推定されています。

「ドルイド教」では、水も異界に属するものと信じられ、聖なる泉や井戸、川、湖にはそれぞれ女神がいるとされていました。その水は「病を治す」と人々は信じていたようです。また、人々の霊魂も不滅で輪廻転生すると信じられており、多神数と言うことからも日本の宗教観と共通するものも多くあります。

かつてキリスト教信者達に、「ハロウィンは悪魔崇拝だ!」などとデタラメ、言われてしまったのは、この自然崇拝が1つかもしれませんね。自然それ自体を信仰の対象にしていたり、神的な力の宿りを感じることは、それほど禍々しいものではないと思うのですがね。

そして、とくに誤解されがちな生贄の儀式かもしれません。簡潔に言ってしまうと、「生命と生命は等価である」とする思想が生贄の背景がありました。そこには、生命への畏敬があるが故に、新たな生命の糧を得る為に、生贄という儀式を生み出した古代ケルト人の考えを感じる事が出来ます。それは古代ケルト人に限らず、宗教的生贄を実施した民族に通底するものです。

ハロウィンの由来と歴史は、奥深そうですね。

カボチャのオバケ「ジャック・オー・ランタン」

さて、ハロウィンで思い浮かぶのは「ジャック・オー・ランタン」だと言う方が多いのではないでしょうか。顔が彫ってある、カボチャのオバケが「ジャック・オー・ランタン(jack-o'-Lantern)」です。

ちなみに、このカボチャのオバケは家に災いがやって来ないための魔除けだったりします。日本の鬼のように‘畏怖すべき力で邪悪を退ける’といった考えがあったようですね。

オバケの仮装も、カボチャのオバケ型のランタンも、決して悪霊を崇拝しているわけではなく、むしろ悪霊を怖がらせるための演出なんですね。

ハッピーハロウィン!!

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